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1. シミュレーションを用いた Belle II 実験用 粒子識別装置Aerogel RICH の性能向上の研究 / Kazuya Ogawa ; Yosuke Yusa [BELLE2-MTHESIS-2021-061] Presented on 09 02 2016 MSc
2016
Niigata University / Niigata
現在の素粒子物理学の標準模型では説明できない現象が数多く存在しており, 素粒子の振る舞い を示す完全な理論ではないことを意味している。そこで, 現在知られている素粒子現象を精密に測 定することで, 素粒子のより高度な物理の理解を推し進める実験の 1 つが Belle II 実験である。 Belle II 実験は, 高エネルギー加速器研究機構 (KEK) で 2017 年開始予定の電子陽電子衝突型 加速器実験である。SuperKEKB 加速器を用いて電子と陽電子を加速, 衝突させることで生成し ̄ そこで, 広い運動量領域において高精度な K± 中間子と π± 中間子の識別を行う Aerogel Ring Imaging Cherenkov 検出器 (A-RICH) が考案され, 開発を我々のグループが行っている。A-RICH は輻射体であるエアロゲルと pixel 型半導体光検出器である Hybrid Avalanche Photo Detector (HAPD) の 2 つで構成されており, 実機は磁場中で使用されるため, 磁場中でも動作可能なもの を使用している。識別原理は, 荷電粒子がエアロゲルを通過する際に放出するチェレンコフ光を HAPD でリングイメージとして検出し, 光の放射角を測定することで粒子識別を行うというもの である。 本研究の目的は, A-RICH から π± 中間子と K± 中間子の識別能力を最大限引き出すことであ る。A-RICH に HAPD は 420 個使用されるが, HAPD は開発段階の為, 生産の歩留まりがあまり 良く無く, 性能に大きなばらつきが存在する。そこで, まず, 量産された HAPD に問題が無いか調 査し, 個体差を理解した上で, HAPD の性能の個体差を考慮した HAPD の配置の最適化を行い, 識別能力を最大限引き出すこと目指す。 最初に, 量産された HAPD の個々の性能について調査を行い, 各 HAPD のパラメータを測定 し, 良品の選定を行った。全数調査での測定内容は, 暗電流とノイズ量, レーザーを照射した際の 照射位置におけるヒット分布と総増幅率, ランプの光を HAPD の有効面積内に照射した際の量子 効率の 5 つである。浜松ホトニクスでもリーク電流値, ノイズ量, 総増幅率, 量子効率の測定が行 われており, 双方の測定結果を比較することで, 測定結果が信頼できるものか確かめた。 磁場中において HAPD の性能が変化することが先行研究から知られていたので, 磁場中での性 能を理解し A-RICH の粒子識別能力の向上に活かすために磁場中での測定も担当した。一部の HAPD で, 出力信号の中に信号とは関係ない巨大なパルスが出力することが判明した。このパル スの出力頻度は個々の HAPD ごとに大きく異なることが判明したので, 実環境で使用した際に問 題が無く動作するか調べる為に, 全 HAPD のパルスの出力頻度を確認した。 以上のように実際の実験環境における HAPD の性能を理解した上で, HAPD の選び方と並べ 方の判断基準を考える為に, シミュレーションを用いて粒子識別能力に最も影響がある HAPD の パラメータについて調査した。測定したパラメータの内, 粒子識別能力に直接影響を与える不良 pixel 数と量子効率を変化させシミュレーションを行った結果として, HAPD の量子効率が粒子識 別能力に大きく関係していることを明らかにした。 量子効率が粒子識別能力に最も影響を与えるパラメータということから全数調査によって得ら れた量子効率の分布を元に HAPD の配置パターンを用意し, シミュレーションの結果から識別能 力が最も高くなる配置パターンの傾向を決定した。 た B − B 中間子対の崩壊を Belle II 測定器で観測する。B 中間子の崩壊には終状態の K 中間 子を π 中間子と入れ替えた崩壊が多々存在するために (例: B → Kπ と B → ππ, B → DKππ と B → Dπππ), Belle II 実験において, π± 中間子と K± 中間子の識別は物理現象の精密測定に不可 欠なものの 1 つである。また, B 中間子の崩壊の終状態に表れる粒子の数によって, K/π 中間子 の持つ運動量も様々である。
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