シリカエアロゲルを用いたリングイメージチェレンコフカウンターの開発
Category: Master Thesis, Visibility: Public
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Authors | |
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Non-Belle II authors | Atsushi Kuratani |
Date | Jan. 1, 2007 |
Belle II Number | BELLE2-MTHESIS-2021-051 |
Abstract | 高エネルギー加速器研究機構で行なわれているBelle 実験では、e+e¡ 衝突型加速器(KEKB) を用いてB 粒子を発生させ、その崩壊課程を詳しく観測することで、CP 対称性の非保存 に伴う小林・益川理論の検証や新しい物理法則の発見を目的している。この実験ではB 粒 子の崩壊課程に発生した大量の粒子を正確に識別する必要があり、中でも崩壊課程で生ず るπ/K 粒子を識別することはB 粒子観測の上でも重要であるる。 現在Belle 検出器のアップグレードの為に研究しているπ/K 粒子識別検出器・近接型エ アロゲルRICH(リングイメージングチェレンコフカウンター)は、荷電粒子がエアロゲ ル輻射体を通過することによって発生するチェレンコフ光を光検出器で直接観測し、その リングイメージを解析することで、通過粒子の識別をしており、4.0GeV/c といった高い 運動量の¼/K 粒子に対して4¾ 以上の分解能力を有する事が期待されている。 この検出器の輻射体であるエアロゲルの条件として、屈折率1.05 のサンプルの透明度 向上について、2004 年以来エアロゲルの新しい作成方法を導入し、更に製作条件の最適化 から、従来と比べ、二倍以上の光学的性質の向上に成功した。 また、この成功によって、輻射体エアロゲルの屈折率を調節し、それらを重ねて並べる ことでRICH 検出器の性能であるチェレンコフ角度分解能を悪化させることなく、得られ るチェレンコフ光を増加させることが可能になった。新たに製作したエアロゲルを用いプ ロトタイプを製作し、2005 年12 月のビームテストを実施し、我々のRICH 検出器が運動 量4.0GeV/c で5¾ 以上の¼-K 識別能力があることを示すと同時に、輻射体の詳細な最適 化についての試験を実施した。 本論文では上記で述べたエアロゲル製作の開発と、得られたエアロゲルを用いたビーム テストの詳細な結果を報告する。 更に、今後のRICH 検出器研究についての展望を述べる。 |
Conference | Chiba |
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